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第29回 芝大神宮 「千木筥」(ちぎばこ) - ご当地「授与品」あれこれ

ご当地「授与品」あれこれ / 令和元年12月16日 第29回 芝大神宮 「千木筥」(ちぎばこ)

「千木筥」1200円
「千木筥」1200円

 

伊勢の神宮のご祭神である天照大御神、豊受大神を主祭神とし、平安時代・一条天皇の御代に創建されたと伝わる芝大神宮。江戸時代には徳川幕府の崇敬も篤く、「関東のお伊勢さま」として庶民からも親しまれ、多くの人々で賑わいました。鳶頭と角力取りの争いを描いた歌舞伎の演目『め組の喧嘩』の舞台でもあります。

江戸時代から続く芝大神宮の縁起物として、また東京の郷土玩具としても知られるのが「千木筥」です。もともと神社の祭礼「だらだら祭り」で授与されていたもので、往時は境内に千木筥を扱う多くの店が出ましたが、戦後は神社の授与品となりました。

色鮮やかな藤の花が描かれた曲げ物を三段重ね、荒縄でまとめた千木筥は、中に小豆が入っていて、振るとカラカラと音がします。その音も見た目も可愛らしく、心なごむものです。

名前の由来は、「餅器を略した言葉である」とか、「社殿の屋根に置く千木から作ったから」など諸説あるようです。「千木」が「千着」に通じることから、衣服が増え、良縁に恵まれることを願って女性がタンスなどに納める習慣が広まり、女性の幸福守護とされています。

 

 


芝大神宮

所在地:東京都港区芝大門1-12-7
☎03-3431-4802
http://www.shibadaijingu.com/

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